つみたてNISAによる資産運用のキホンのキ

投資
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記事の概要

本記事では、つみたてNISAを始めようけど何をどうしたらいいの?という方を対象に、基本的な知識や始め方を解説します。
※本記事は、一部寄稿いただいた内容を含みます。

つみたてNISAとは

つみたてNISAは、小額からの投資を促進するため、2018年から開始された制度です。

もともと、日本では資産形成を行う上の中であまり投資を行ってこなかったことや、NISA(一般NISA)という制度もあったものの特に若者への普及率が高くありませんでした。

そこで、長期投資ができる制度として、つみたてNISAという制度ができました。
近年では、話題となった老後2000万円問題もあり、老後のお金は自分でどうにかしないといけないという意識が強くなり、その手段としてつみたてNISAを始める人が増えています。

投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。
そもそも投資信託とは? - 投資信託協会
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なぜつみたてNISAをやるのか

そもそもなぜつみたてNISAをやる必要があるのでしょうか。
端的に言うと、預金してもお金が増えないからです。

かつて日本でも、お金を預金していればそれなりの利息が発生していたのですが、ここ数十年は超低金利やマイナス金利の状態が続き、銀行にお金を預けてもわずかな金利しか発生しません。

現在の大手メガバンクの普通預金の金利は、なんと0.001%です。
100万円預けても10円にしかなりません

そこでお金を増やすための手段の一つとして株式投資があげられますが、投資にはどうしても資金や知識が必要となります。
つみたてNISAには、一般的な株式の投資などに比べて多くのメリットがあります。

小額で始められる

つみたてNISAは、長期の積み立てを前提として設計されています。
証券会社や商品ごとに異なりますが、100円から始めることができます。

手数料が低い

つみたてNISAの商品は、投資信託の商品の中でも低額の手数料の商品が揃っています。
商品紹介の信託報酬の欄を見て確認しましょう。

信託報酬とは、投資信託を持ち続けている間に発生する手数料です。
持っているだけでかかるコストなので、安いに越したことはありません。

最長20年間、年間40万円の投資まで利益が非課税になる

これが一番のメリットです。通常投資で得た利益は、20%課税されてしまいますが、つみたてNISAで得た利益に関しては、年間40万円までの投資分は課税されません。

国の基準を満たした一部商品のみが対象

つみたてNISAは、国の基準を満たした商品のみ買うことができます。そのため商品数は少なくなってしまいますが、優良とされる投資先が多く選びやすくなっています。

以上より、 長い期間を使うことで投資のリスクを減らし、資産形成を行う手段としてつみたてNISAがあるわけです。

投資はリスクと隣り合わせ

つみたてNISAをなかなか始められない人の多くは、 損をしないか不安に思っている人だと思います。

つみたてNISAも投資である以上、当然リスクはあります
投資の世界に絶対はありませんので、つみたてNISAも損をすることは当然あります。
ここで投資の世界でのリスクを簡単に説明します。

・価格変動リスク
投資信託は、株式や債券で構成されています。そのため株価や債券価格が下がれば投資信託の価格は下がります。

・為替変動リスク
日本の投資信託であれば気にすることはないのですが、外国の商品が含まれている場合、為替の影響を受けます。

・金利変動リスク
各国の金利が変動することで、株式市場や債券価格へ影響が発生します。一般的に、金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券の価格は上がります。

・信用リスク
端的にいうと財政難などで国や企業が破綻するリスクのことです。

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つみたてNISAの基本的な考え方

前に記載した通り、つみたてNISAは長期間で分散投資を積み立てていくことが基本になります。
投資の基本は、「低いときに買って高いときに売る」ですが、つみたてNISAの場合は、投資先と投資額を決めたらあとは淡々と積み立てていくことになります。

毎月定額購入することで、価格が高いときは口数を少なめに、価格が低いときには口数を多めに買うことができます。これはドルコスト平均法と呼ばれています。
そうすることで、短期的にみると損をしている場合でも、長期的にみると購入価格を抑えることができ、損するリスクを減らすことができます。だからこそ早く始めることに意味があります。

あとは数か月~半年に何回か投資の状況を確認して、必要に応じて投資先や投資額を変更するだけで大体は問題ありません。運用は勝手にやってくれますので。

ドルコスト平均法は、長期続けることでリスクを低減することができます。
しかし、この手法は万能ではなく、高値の期間が長く続いた後に価格が急落すると、評価額はマイナスになってしまいます。
また、下がり続ける相場では当然評価額がマイナスになり続けるので、投資した金融商品をいつ売却するか考えることがとても重要になります。

証券会社を選ぶ基準

実際につみたてNISAを始めるうえで、証券会社の口座を開く必要があります。
証券会社を選ぶ基準は、「取り扱い商品」「サービス内容」で決める場合が多いと思います。

ネット証券大手の、SBI証券や楽天証券が有名ですが、すべての商品を取り扱っているわけではありません。

例えばセゾン投信は、その証券会社でつみたてNISAの口座を開設することで買うことができる商品が存在します。(2020年3月時点)
楽天証券で言えば、楽天スーパーポイントを使って投資資金にすることもできます。

どう投資したいか、何に投資したいか、投資することによって得られる効果は何かの観点で選ぶことを推奨します。

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商品を選定するために考えること

証券会社を選ぶ基準と重複しますが、どこに投資するか考えるべきポイントとして、分散投資をどう行うか考えましょう。

国内か国外か

まずは投資先の国について、大きく「国内」「国外(先進国)」「国外(新興国)」にわけて考えましょう。

国内は、日本企業の株式や日本国の債券に対して投資します。
先進国は、米国や欧州の各国の株式や債券に対して投資します。
新興国は、東南アジアや中東など今後成長性が高いとされる国の株式などに投資します。

日本だけに投資をしていれば、日本の経済が傾いた時のダメージを大きく受けますし、先進国だけに投資をしていれば、もし日本経済が世界トップクラスに君臨した場合に恩恵を最大限受けることができません。
新興国は、伸びしろが大きいため、一気に上がる可能性を秘めていますが、当然相応のリスクが存在します。

投資信託の銘柄

銘柄を大きく分けると、「株式」「債券」「不動産(REIT)」に分類できます。

株式は、リターンは大きく期待できるが、他よりリスクが高くなります。
債券は、リスクは低いのですが、インフレに弱く、リターンもそれほど大きくありません。
REITは、インフレに強いのですが、一定のリターンから伸びることは基本ありません。

一般的に株式を組み込んだ投資信託を選ぶことが多いでしょう。
株式だけでは、リスクが大きくなるため、債券を組み合わせた商品を選んだり、株式のみの商品と債券のみの商品を組み合わせるなど、それぞれの特徴を考慮して、どの配分で投資するか考えましょう。

株式の中では、インデックスファンドアクティブファンドかどちらに投資するか考える必要があります。

インデックスファンドは、日経やNYダウなどの株式指標と同じくらいの成果を目標としています。平均を目指すため大きく伸びることはありませんが、安定した動きが期待できます。
アクティブファンドは、インデックスファンド以上の成果を目標としています。そのため、インデックスファンドより手数料が高いものが多く、ハイリスクハイリターンの商品が多数です。

最低限確認すべき点

上記以外に「手数料」「資産総額」「運用成績」を確認しましょう。

・手数料
投資信託を買うときや持っているときにかかるお金です。当然安いほうがいいです。

・資産総額
その投資信託が全体でいくら運用しているかの金額です。資産が大きいとその投資信託は多く買われていることがわかります。

・運用成績
これまでどのくらいのリターンだったかの履歴です。平均と照らし合わせてどのくらいの成績か一読しておきましょう。

いくら投資するか

大体買う商品が決まったら次にいくら投資するか考えます。

投資は、必ず余剰予算から捻出するようにしましょう。

よく3か月~6か月の生活費は現金で持っておくように言われていますが、資産運用の基本は貯金です。
貯金は、いざというときにすぐ使えるお金ですが、投資したお金はすぐに使えない可能性があります。
また、せっかく積み立てたお金を切り崩すことになり、つみたてNISAの本来の意図から外れてしまいます。

例えば、月3万円の余剰金がある場合は、貯金を2万円、投資を1万円
月に5万円の余剰金がある場合は、貯金を3万円、投資を2万円などの分配にしましょう。
すでに十分な貯金があるのであれば、多くを投資へ回してもよいですが、つみたてNISAの場合は毎月大体同じを投資することを推奨します。

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複利の力を知る

繰り返しますが、つみたてNISAは、長期・分散・積立が基本になります。

商品の中には、一定期間ごとに分配金が配られることがあります。
分配金は、受取または再投資のいずれかを選ぶことができますが、絶対に再投資を選択しましょう。
再投資を行うと、複利の効果を受けることができるからです。

複利とは、利益を再投資して元本の足しにすることで、元本+利益に対して次の利益を得る方法です。
以下Wikipediaに添付されているグラフを見てみましょう。

複利 - Wikipedia

仮に8%複利で運用した場合、10年で元本が2倍を超えます。
4%複利で運用しても、10年で1.5倍程度になります。
だからこそ、長期間の積み立てが非常に効果的であることがいえます。
分配金を受け取る場合、元本が増えないうえ、利益に対して課税されます

大事なことは評価額が下がっても気にしないメンタル

投資を行っていく中で、時には経済状況が悪くなり、評価損益がマイナスになることもあるでしょう。
特に下がり続けてどんどんマイナスが増えていくと不安になると思います。
(今の新型コロナウイルスのよる暴落はかなりパンチが効いてます)

つみたてNISAは、長期間続けることに意味があります。今は安いから多く買い込めている、お金は頑張って働いているんだという意識でいることが重要になります。
気にしすぎると色々手がつかなくなり、ストレスも溜まってしまいます。

しかし、注意すべき点はもちろんあります。
多くの商品は値上がりしているのに、自分が買った商品だけ下がり続けているなどあまり成績のよい商品は、割り切って売ってしまうのも手です。下がり続けてしまう商品は、どう頑張ってもプラスになりません。
そのためにも、数か月~半年に何回か投資の状況を確認しましょう。

まとめ

以上、つみたてNISAの基本的な内容について長々と記載しました。
概要だけでも結構な文章量になりましたが、これでも概要レベルであるといえます。
お金を投資することになるためとりあえずやってみようには少し抵抗があるかもしれませんが、やりながら学ぶことも多数あります。
最初の一歩を踏み出してまずは始めてみましょう!

なおiDecoの口座を開設できる方は、合わせて検討してください。
https://www.ideco-koushiki.jp/guide/

金融庁のページにも色々紹介されているので、一読されることをお勧めします。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/index.html

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